髙嶋の茶道録

茶道に関する記事が中心ですが、様々なことに言及するブログです。

絞りと洗い、倫理とモラル

 おはようございます。前回の稽古から二日後、出勤した私は始業前に上司から呼び出しがありました。応接室の席に着くと、総務部の方もいました。総務部の方と私は初対面でしたが、話の内容としては先日の忘年会のことでした。その時に私は赤穂浪士源氏物語の「雨夜の品定め」の話を思い出しながら彼らの話をただただ伺うだけでした。

 さて今回は12月19日の稽古記録です。


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今回の床。掛け軸は福本積應筆「日日是好日」(にちにちこれこうにち)。花は姫水木(ヒメミズキ)、椿。花入は朝鮮唐津。香合は南瓜。

絞りと洗いの違い

 今回は初めて絞り茶巾という稽古をしました。絞り茶巾は冬限定のお点前です。以前、洗い茶巾の稽古記事を書きました。それに似ていると思いました。

 絞り茶巾は寒い時期にお湯が冷めにくい筒茶碗を使って行うお点前です。反対に洗い茶巾は暑い夏の時期にお湯が早く冷めるように浅い平茶碗を使い、水の滴る様と音で涼しさを感じて頂くお点前です。今回は初めての絞り茶巾の稽古だったので少しずつ慣れたいです。

倫理とモラル

 割と難しい話になりますが、冒頭でも書いた通り忘年会終了後の動きに関して話がありました。私は彼らの話を聞くうちに赤穂浪士の話を思い出しました。私が専門学校時代に聞いた話なのですが、赤穂浪士の行動は「主君に忠義を果たす」という儒学の教えに基づいているにも関わらず最終的に切腹を言い渡されたのです。

 上司らの話の後で、私は職場やその系列グループで刊行されている広報誌に掲載されていた事例を用いて質問をしました。彼らは私の質問に窮してしまいました。それはまるで対応に苦慮する時の将軍のようでありました。そして同時に私はこれまでの恋愛観を振り返る機会にもなりました。小学生の頃から将来をほんの少し不安視していた私は源氏物語の「雨夜の品定め」のような見方で様々なことを考えていました。中学校に入学して教科書と同時に配布される便覧を読んだ時にそれを知って改めて私の考え方はそれに似ていると思ったものです。

 あれから長い月日が経ち、様々な考え方に出会いました。私も考え方や価値観が変わっていきました。それでも時に思い出すものはあります。

 洗い茶巾の記事はこちらからもご覧いただけます。

 

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